陶眠
1/5
読書設定
目次
前へ
/
18ページ
次へ
陶眠
不完全な形態を糸で
包
(
つつ
)
んだ殻。 活動状態が弱い生体を保護する覆い。 人で例えるなら子宮のことかな。 母の体温が伝う、羊水は心地良い温水。 心音に背中を撫でられながら緩やかな眠りを漂う。 とくんとくん。 そんなことを夢想しても、聴こえるのは自分の鼓動だけ。私は今日も毛布に
包
(
くる
)
まる。胎児のように丸く、冷えたお腹を埋めながら思う。 学校…行かなきゃ…。 16歳の冬だ。
/
18ページ
最初のコメントを投稿しよう!
2人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>
前ページへ
次ページへ
スターで応援
5(あなた 0)
小さく
文字
15
大きく
狭く
行間
1.8
広く
白
黒
クリーム
ゴシック体
明朝体
まとめてページ表示
指定なし
5ページ表示
10ページ表示
15ページ表示
ページコメント表示
ページスタンプ表示
最後に読んだページを自動で保存
最初のコメントを投稿しよう!