ちぐはぐアマービレ

38/55
6125人が本棚に入れています
本棚に追加
/253ページ
「……そこ、やめて、よ」 「もしかして感じてんの?」 「ま、さか…」 二次元のイケメンってあんなにも尊いのに、三次元になると急にタチが悪くなるってことを知ってしまった。 あの後、抱き抱えていたお酒のビンを奪い床に放った椎名先輩は、何の躊躇もなく下着ごとトップスを捲り上げられたかと思えば、器用にそこを片手で弄りながら、もう片方の膨らみに顔を埋めた。 しまった、帰ってすぐにシャワー浴びておくんだったと、そんな事を考える余裕があったのは最初だけ。 久しぶりだからなのか、それとも椎名先輩が上手いからなのかは分からないけれど、あっという間に快楽の波に呑み込まれた私は枕に顔を埋め声を押し殺すのに必死だった。 椎名先輩のことだから、もっと雑だと思った。 なんなら濡らさずにそのまま突っ込んでるとさえ思ってた。 それなのに、予想外にもその手の動きは丁寧で、相手がホタテ君だと思ったら一瞬で意識が飛びそうなくらいには気持ちいい。 でもそれを認めたくない私は、必死に当て馬キャラのしじみ君を思い浮かべて襲ってくる快感に耐えた。 そうしていれば、椎名先輩の手がするするとお腹を撫でながら下に降りていく。 「とか言って、めちゃくちゃ濡れてるけど」 「~~~っ」 悔しいけど、何も言い返せない。 だって椎名先輩の指が、自分でも分かるくらいすんなりと身体の中に入ってきたから。 油断したら声が漏れそうで、必死に首を横に振るしか出来ない私に、椎名先輩はふっと鼻で笑いながらゆっくりと指を動かしていく。 勿論キスなんかしないけど、椎名先輩は時折私の身体に舌を這わせる。 そうしながらも私の中を探り、少しでも反応を見せたらそこを執拗に攻め立ててくる。 「そこ、だめ、だってば……っ」 「嘘つけ」 こんなことなら、雑にしてもらった方がよっぽどマシだ。
/253ページ

最初のコメントを投稿しよう!