プロローグ ~スーパームーン~

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父が居なくなって、母が回復して一ヶ月後。 満月の夜だった。 少年たち兄弟が寝静まって暫く経った後、突如、轟音が響く。 「っ!?」 「何だ!」 二人の兄たちが様子を見に行く。居間の方だ。 ──待って。行っちゃ嫌だ! 少年が止める間もなく、兄たちは居間へと向かった。そして── 「う、うわぁぁぁあぁあああっ!!!」 「ぎゃああああっ!!!」 二人分の悲鳴が響く。まるで、断末魔のような。 「兄さん!?」 少年も遅れて居間へと向かう。 「っ……にい、さん?」 そこは、地獄だった。
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