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これは、一生に一度あるかないかの千載一遇のチャンスだった。
だが、フランはばつが悪そうな渋い顔をした。
「うーん、せっかくだけど……ブラーチさん誘ったら?」
「それがさ、ブラーチはファントムの封印方法調べるとかで滅茶苦茶忙しいみたいなんだよ」
「あぁ、そっか。他の友達はどうなの?」
「他の奴も時間が取れないらしい。なんせ、一週間のバカンスだからな」
一週間も暇を取れる友人は居ないらしい。
ところが、ルーナ探偵事務所ならこの通り暇であった。
「という訳で、お前しかいないんだよ!フラン。俺達どうせこれから依頼無くて暇だろ?」
「えぇ……確かにそうだけど」
「ファントムを捕らえる事が出来たしさ、俺達これくらいのご褒美もらってもいいと思うんだよ。ほら、慰安旅行ってことで」
「うぅん……」
ルーナ探偵事務所に慰安旅行が存在するとは思いもしなかった。
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