8.スタージェンムーン

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「本日の目玉商品はこちら!不死身の名探偵です!」 「はぁ、なるほどな……闇オークションか。マスカの」 「その通り」 「やっぱりアンタだったんだな。マグネティカさん……いや、パイラート船長!」 リュクレーヌが正体を告げる。 そう、一見アルティムのように見える彼の正体は、この船の長マリノスだった。 つまり、彼はアルティムの皮を被ったマスカだ。 「やはり気づいていたんですね……見ましたか!皆さん!この通り私めの正体を見破っています!」 誇らしげにマスカは観客に語り掛ける。 観客たちも割れんばかりの拍手を送った。 リュクレーヌはもう一度辺りを見回す。 すると、見覚えのある女が居た。 ディラだ。 つまり── 「……ここのスタッフ全員グルだったって訳だな」 「その通り。それでは、折角ですし、ご自慢の推理をお披露目してもらいましょう!」 マスカはリュクレーヌに推理を披露しろと促す。 リュクレーヌは一度、ちっと舌打ちをすると、しぶしぶ口を開いた。
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