8.スタージェンムーン

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「フラン!?お前っ……何捕まっているんだよ!」 「部屋を出たところで捕まったんだよ!アクリウスさんに!」 鎖で拘束されたフランはマスカの手によって乱暴にリュクレーヌと同じ檻の中に押し込められてしまった。 「あーもうっ……これは俺の作戦ミスでもあるなぁ」 「うう……ごめん……銃も取られちゃった……」 「マジかよ……詰んだ、完全に詰んだ……」 二人は頭を抱えた。絶望の空気が檻の中を漂う。 一方、マスカはテンションを上げて木槌を手に取った。カァンッと叩きつけられる音がホール中に響くと 「さぁさぁ、皆さん!今宵は貴重な人間たちです!セット出品致します!」 と言って、早速オークションを始めた。 「スタートはいくらにしましょうかねぇ……」 「100!」 客席から一人の男が言う。 「おぉっ!お目が高い!それでは、100スタートで!」 もう一度木槌が叩かれる。 その後は「200」「250」と跳ね上がっていくだけの数字が木魂した。 それが金額を意味するものだとばかりフランは思っていた。 「300!」 「300!これ以上は居ませんか?……居ませんね?」 カンカンと乾いた音で木槌が叩かれる。 「決定です!300です!」 どうやらリュクレーヌとフランの価格が決定したようだ。
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