9.ハーベストムーン

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警察はマスカと戦うことが出来ない。であれば、マスカに関する事件に対応する事は出来ない。 例え現場へと向かったところで、何もできずにいるところを晒され、笑いものにされるのだろう。 打つ手は何もなかった。 「それでも市民の安心安全を護るのが私たちの仕事なんだ」 それでも、この街に住む市民の為に出来る事はないだろうか。 ラルファは何とかして考えたが、どうすることも出来なかった。 「……これだけ妨害工作されちゃ、無理でしょ」 ぼそりとリュクレーヌが呟く。 「何か言ったか?」 「いえ、何も?」 「さて、聞き込みも終わった事だし帰るぞ。フラン。」 リュクレーヌはフランの肩を叩いてそそくさと帰り支度をした。 「えっ?なんか愚痴きいただけみたいだったけど」 「いや、これでいい。長居しても邪魔だしな。ありがとうございました」 「あ、ありがとうございました」
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