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みるみる上空から何かが落ちてくる。地上への距離が縮むたびにその正体が明らかになる。
マスカだ。
「っ!?うわあああっ!」
マスカは、フランの方へと墜落した。
噴煙が舞う。
「おい、フラン!」
視界が晴れない。見えない不安の中リュクレーヌは必死で声をかける。
「リュクレーヌはこの人たちを!うぅっ!」
声がする。無事のようだ。指示は、一般人二人を安全なところへ避難させる事。
「分かった!おい、危ないから離れろ!」
土煙はみるみる晴れていく。フランの姿が露わになった。苦戦しているようだ。余計な心配を書けない為にも早く一般人を避難させなければ。リュクレーヌは急かした。
「あぁ、可哀そうに。子供が襲われている」
「子供はネタになるからな、しっかり撮っておけよ」
しかし、男たちは、リュクレーヌの指示など聞く耳も持たず、カメラのシャッターを切り続ける。
まるでフランをだしにするように、とんでもない事を口走りながら。
「お前らっ……何言って!」
「離れて!」
突如閃光がちかりと辺りを照らす。次の瞬間、マスカは爆破し、姿を消した。
爆発の煙からはフランだけが生還し、姿を現す。
「え?マスカを倒した?」
メモを持った男性がきょとんとする。
「そんな、アマラ軍まだ来ていないのに!これじゃ記事が書けないじゃないか!」
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