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「こちらにはありますよ、証拠。タレコミが外部からという、ね」
「こんなの、いくらでも偽装出来るだろ」
「どうしても疑うのであれば、監視して頂いて結構ですよ。勿論、無実だった時には今度の標的はあなた方になりますが」
「クソ……」
腹いせにターゲットを変えると編集長は言う。
万事休す。ここまで毅然とした態度で対応されてしまったらもうどうしようもない。
「帰るぞ。フラン」
「リュクレーヌ……」
「何を言っても、何を聞いても無駄だ」
諦める。それしか道は無い。
「えぇ、それが良いでしょう。それではさようなら」
笑顔で手を振る編集長を背に、二人は帰路についた。
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