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マスカを倒せるのはアマラ軍だけ。となれば、マスカに関する法案であり、決まり事を作るのであれば、アマラ軍が口を出すはずである。
「それが、全くなかったってこと?」
「そうよ。それどころか、パパが居ない間に勝手に決められちゃった」
「うーん……」
緊急事態とは言え、アマラ軍への助言どころか、最高責任者のいない間に法案は可決された。
まるで、タイミングを見計らったかのように。
「他に何かあるかしら」
「うん。あるよ。この記事を見て欲しい」
一番聞きたかったことを聞く。フランが掴んだ新聞記事。
握りしめたせいでくしゃくしゃになった紙をテーブルに広げた。
アマラ軍への支援金の案内。これをアマラである彼女たちは果たして知っているのだろうか。
「支援金……?何、これ?」
「アマラ軍への支援金だって。やっぱり知らないか……」
「えぇ、初耳ね……パパもこんな事言っていなかったわ」
「だとしたら、これは、新聞社が勝手に金を集めて、協力者に横流しするお金か、はたまた自分達でせしめるお金か……」
記事の為なら手段を択ばない極悪非道な新聞社だ。善意で集めた金を悪用する可能性だっていくらでもある。
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