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分かってもらえない。それならば自分が根拠を示すしかなかった。
「そもそも、ファントムの身元を引き受けたのはアマラ軍。取り調べこそクレアたちガーディアンが行っていましたが、軍内部に拘束されていることからアマラ軍がファントムに接触すること自体は安易でしょう。少なくとも、一般の人達よりはね。」
「確かに、アマラ軍内部の人間はここには容易に来れるわ……オクトさんほどの地位の人なら……」
「それに、船の沈没事故で出た死体を回収したのはアマラ軍だ。軍内部の人が、ファントムに死体を横流ししたり、或いはマスカにしたりすることも出来たと思う」
そう、大量の死体を保有していたアマラ軍が、それらをファントムに引き渡すことなど容易だった。
「まぁ、あとは新聞社がアマラ軍を推して、アマラ軍をひいきする流れを作っていた事かな。軍の都合のいいように事が進んでいると思ったんだよね。」
「だが、それではアマラ軍に協力者がいるという事しか分からないじゃないか。私だと特定する証拠は!」
「ありますよ?」
フランは、冷たく言う。
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