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「うわっ!?」
上空で大爆発が起こる。空を覆っていたマスカのうち、数体はちりとなって破片が降る。
「何だ!」
上空を見上げると、二体の何かが下降していく。一つはマスカだ。
もう一つが分からない。人間と同じ形をしていたが、急降下し、姿が鮮明になる。
やっと分かった。よく見ると、人間ではなく、人形だ。
顔にはペストマクスをつけている。
「マスカ……?じゃない?」
ペストマスクの人形たちは、爆発と共にマスカを次々と破壊していった。
空を覆うマスカは破壊されたもの、撤退したものを含めて、みるみる減っていき、半数程になっていく。
「すごい、マスカを倒しちゃった」
「とにかく、今のうちだ。事務所に戻ろう」
「う、うん!」
感心している暇はない。
半数になったとは言え、数十体のマスカがうろついている。
全速力で二人は事務所へと帰り、侵入者を赦さないように厳重にドアを閉めて鍵を掛けた。
何分間待っただろう。時計を見てもまだ数分しか経っていない。
それを何度繰り返しても、外の轟音は収まらない。
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