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「どうしよう……外にいる人たちは、大丈夫かな」
「皆自分の家なり近くの民家に避難しているはずだ、それにあのマスカ達は人間を襲っていなかった」
確かに、存在するだけで、人間への危害は直接加えていなかった。
自分達が逃げた後にどうなったかは分からないが、それでも、今は何とかフランを安心させるべきだとリュクレーヌは思っていた。
「今は、戦う事よりも、生き残る事を考えろ」
「……うん」
そうだ。死んでしまっては意味がない。死ぬために戦っているわけではない。
「早く、収まって……」
祈るようにフランは、体を強張らせた。
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