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「勝手だな。勝手に信仰したと思えば勝手に糾弾する。無関係のアマラまで巻き込まれて……いや、むしろアマラ軍は被害者か」
「だが、オクトは『死体はもう全て火葬した』と言っていたぞ、アマラを作ることには使っていなかったそうだ。奴のやった事はファントムが仕掛ける奇襲をリークし、利用しただけらしいが」
「それは本当なんです?」
「実際に直後にアマラ軍を調べたが、死体は発見されなかった。オクトが所有していた線は薄いと俺たちも考えている」
警察の調べではオクトはファントムと協力関係であったが、マスカを作った事には関わっていないだろうという結論が導き出されていた。
「オクトが嘘を言っているか……まだ何かあるかだな」
「何かって?」
「第三勢力……とでも言うべきかな」
マスカ対アマラ。この二者に対抗する勢力。
──いや、いるじゃないか
タイムリーに現れた存在が。
「それって!」
フランが言いかけた時だった。玄関のドアが開き、リュクレーヌが呼んだ客人が現れた。
ブラーチだ。
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