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「……どういうことだ?」
「同じ術……同じ仕組みという事だ。あの人形はマスカと同じものだな」
だが、ゴーレムがマスカであるならば、おかしな点がある。
「じゃあ、どうしてゴーレムはマスカを倒したの?悪いマスカがマスカで良いマスカがゴーレムってこと……とか?」
「その考えは大いにあり得る。リュクレーヌのように、自我を保っているのかもしれないし、或いはファントム以外の人物が手を引いているかだな」
仲間割れの理由は二つ考えられる。一つはゴーレムには自我があり、人間を護るという意思の下マスカを倒している場合だ。
もう一つはゴーレムの所有権はファントムではない場合だ。
前者の場合は、リュクレーヌと同様に自我があるので、協力関係に持ち込められれば心強い。後者の場合は、所有者の特定をしなければならない。
「でも、ファントム以外がマスカを作れるの?」
だが、そもそもファントム以外にマスカの契約を持ち掛ける事の出来る人物など居るのだろうか。
「マスカの術はファントムだけのものじゃない。フランの銃もそうだろう。」
「そうだったな。発動しないけど」
「だとしたら、マスカの術を使ってゴーレムを操っている奴が居る。ファントム以外にな、悪魔かもしれないし人間かもしれない」
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