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ファントム以外の悪魔が契約している可能性。いや、悪魔でない可能性もある。とブラーチは言う。
──人間?人間がマスカを作る事が出来るのか?
リュクレーヌは疑問をぶつけた。
「そんな事、出来るのか?人間に」
「ファントムに憑依された人間なら出来るだろうな。人間が悪魔に憑依されると魔術師になるからな」
ファントムに憑依されて魔術師になった人間。つまり──
──まさか、ルーナエが!
リュクレーヌの脳裏には、悪魔に取り憑かれてしまった弟の顔が浮かんだ。
「今分かるゴーレムについての情報はこれくらいだな。ゴーレムを操る人間に心当たりがあるならば、当たった方がいいぞ」
「そうだね、リュクレーヌ!調べに行こう!」
「あぁ!」
ゴーレムを操る人物は弟かもしれない。
だとすれば、彼は自分のしてしまった過ちを正すために、自分の創ったマスカを壊しているのかもしれない。
そう考えたら、リュクレーヌは居ても立っても居られない。ドアを開け、早速ゴーレムについて調べに行くことにした。
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