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それでも、収穫はあった。
ゴーレムと言う存在はテレーノ教の教祖──ミーナの意思で動いている。尤も、ミーナがゴーレムを使った詐欺を働くペテン師でなければだが。
「さっきの宗教。めちゃくちゃ怪しいね……」
「まぁ、胡散臭かったな」
リュクレーヌは、淡々と答える。フランは聞こえないように「リュクレーヌも大概胡散臭いけど」と心の中で呟いた。
それから数分後。ネオン新聞社にはすぐに到着した。
ドアを開け、入室する。以前来たのは夜だったからか、全体的に暗い部屋であったが、今回は昼間という事もあり、少しだけ日が差す。
リュクレーヌ達は毅然とした態度で、つかつかと編集長のデスクへと歩み寄った。いや、詰め寄るとでも言うべきだろう。
デスクの前で足をとめて、笑顔を作り挨拶を一つ交わす。
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