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「今回も?あぁ、アマラ軍の事を言っているのですか?恐ろしいですよね、まさかファントムとグルだったなんて」
ところが、編集長はしらを切る。リュクレーヌはいら立ちを隠せずに舌打ちをした。
「最初から、これが目的だったんじゃないのか?」
「え、どういう事?」
フランがリュクレーヌに尋ねる。
「アマラ軍を貶めて、ゴーレムを持ち上げる。アマラ軍は踏み台に過ぎなかったって事だ。」
ネオン新聞社の本命はゴーレムだったと踏む。アマラ軍に世間的な注目を集めた後に、オクトの裏切りを報道し、信用を地に落とす。
そこにゴーレムという新たなヒーローを用意すれば、人々はみな彼らの虜だろう。
「面白い推理ですね」
「そりゃどうも」
「では、証拠は?どうせないんでしょう?」
そう、これらはあくまでもリュクレーヌの推測だ。例えゴーレムが黒い存在であっても、この新聞社と関係がある証拠はない。
リュクレーヌは「クソ……」と言いながら顔を歪める。
「言いがかりはやめていただきたいですね。ほら、帰ってください」
してやったりの表情で編集長は言い放つ。二人は新聞社から追い出されてしまった。
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