10.ハンターズムーン

29/62
前へ
/743ページ
次へ
「やっぱり、あの宗教の教祖様……えぇと、ミーナさんだっけ。あの人がゴーレムの使い手なのかな」 「だろうな。さしずめ、人間をマスカから守るというキャッチコピーを掲げておけばテレーノ教のいい宣伝になる。ゴーレムを使って新しい信者を招くために選んだ道なんじゃねぇかな」 仮説を並べて「まぁ、証拠は無いけどな」と言い、リュクレーヌはパンを齧る。 あくまで全て推測。証拠が無い限りは張本人たちに突き付けることも出来ない。 「教祖に会えれば手っ取り早いんだが、それも難しそうだしな」 教祖であるミーナに近づくことさえできれば証拠を掴め、かなり前進するはずだ。 しかし、彼女は大勢の信者たちに守られている。 信者でもないリュクレーヌ達はその姿を拝む事すら敵わないだろう。 「あっ、じゃあ、いっそのことテレーノ教入っちゃう?いつもみたいに潜入捜査のために」
/743ページ

最初のコメントを投稿しよう!

106人が本棚に入れています
本棚に追加