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潜入捜査は二人の十八番と言っても過言では無い。今回も内部からテレーノ教の闇を突き止めるのが早いのではないかとフランは提案する。
ところが、リュクレーヌは首を横に振った。
「それも考えたんだけどな。もう少しこのテレーノ教について調べてからの方が良いかと思うんだよな」
「どうして?」
「あれだけ信者のいる宗教だぞ?厳しい戒律や内部抗争があるかもしれない。それを知らないまま、のこのこ入信して、一生雁字搦めにされてしまいかねないだろ。」
テレーノ教は信者を千人近く抱える大きな宗教団体となった。熱烈な信者もいる。
下手な事をしたり、潜入捜査がバレたりすれば、ただじゃ済まないだろう。
それに信者が全員実はマスカでしたというオチもあるかもしれない。そうなった時は二人では太刀打ちできない。
潜入捜査は現状かなり危険である。それよりも、まずテレーノ教の実情を知るべきだとリュクレーヌは言った。潜入捜査をするならば実情を知ったうえでするべきなのだ。
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