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「じゃあ、まずはテレーノ教について調べる……って事だね」
「あぁ。幸い、ゴーレムのおかげでマスカの被害はかなり抑えられているからな」
事実、ゴーレムはマスカから人間を助けている。だが、それがリュクレーヌにとっては仇となりかねない。
「それに、ゴーレムはアマラと同じようにマスカを倒すだろ?」
「うん。それがどうしたの?」
「マスカである俺が入信できるかが分からない。入ったとして、ゴーレムに自我がなければ殺されそうになって、信者にもリンチされる未来しか見えないな」
リュクレーヌはマスカだ。マスカを倒すゴーレムに自我が無くて、リュクレーヌが襲われる可能性だって十分ある。
そもそも、入信自体が出来るのか怪しいというのだ。
自我があろうとマスカであるリュクレーヌは人間の敵なのだろうか。今まで多くの人を救ったのに?
フランが俯いているとリュクレーヌは少し寂しそうに皮肉っぽく言う。
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