10.ハンターズムーン

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◆   それから一週間が経った。二人は調べようと言った、テレーノ教について調査をしていた。 テレーノ教は、本来大地──つまり土の神に感謝をさ捧げる、小さな宗教だった。 だが、ゴーレムが現れてから信者も大量に増え、戒律なども公になっていった。 「テレーノ教は随分と戒律が厳しいみたいだね」 「そうだな。日没に教会で祈りを捧げる……ただそれだけの宗教だと思っていたんだが、な。礼拝後は真っすぐ家に帰りそれ以降は外出禁止。」 一般的に知られていた情報としては、夜に礼拝がある程度のものだった。 しかし、礼拝の後は一切の外出は禁止という戒律まで現れた。恐らくゴーレムが増えてからの後付けだろう。 理由は明白だ、夜の方がマスカの動きは活発になる。信者たちの安全をできるだけ確保するためだ。 「他にも、飲酒・喫煙の禁止」 「禁断症状とか出ないと良いけど」 「街以外への訪問禁止」 「この街から出て行くなって?無茶言うなよ」 「娯楽類の禁止、勤労と勉学のみに励みなさい……」 「これ!これが一番意味わからない!娯楽禁止ってトランプもチェスも全部禁止って事だろ!俺なら死んじゃうね!」 リュクレーヌは遂に、荒々しく声を張り上げる。 「リュクレーヌは死なないでしょ」 「心が死ぬって意味だよ。娯楽無しの人生なんてない方がマシだ」 「あぁ……そうか、ごめんね」
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