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「これは、どういう事だ」
アドミラは切羽詰まった表情で、新聞記事をテーブルに叩き付けた。ゴーレムによってアマラ軍は壊滅の危機に晒される。
アマラ軍の最高権威である彼が、この件で一番被害を受けるだろう。
「ごめんなさい!僕ら、嵌められたんです!」
「全く……おかげでゴーレムによるアマラ狩りが始まった」
案の定、ゴーレムはマスカだけではなくアマラ軍を既に攻撃し始めていた。
「そんな!滅茶苦茶だ!」
「先に手を出したのがこちらだという事になっていれば何をやってもいいと世間も思っているのだろう」
自業自得。因果応報。他人事だからこそ出てくる四字熟語が追い打ちをかけていた。
人々を護っていたはずのアマラ軍が襲われている事に同情するものは少なかった。
「大変な事をしてしまったな」
「ごめんなさい!まさかこんな事になるとは……」
フランは深々と頭を下げる。不可抗力とは言え、自分の行為のせいでアマラ軍に大きな不利益を生んでしまった。
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