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「どうなってるんだ」
「嘘だろ、俺達殺されるのか」
「そんな、ゴーレムは人間の味方じゃなかったのか!」
「記事が嘘?アマラの事もでっちあげだと」
「理想郷?説明しろ!どういう事だ!」
騒音の中には状況が理解できない信者たちの声も紛れていた。
それならちゃんと教祖の口から、とリュクレーヌは自白を促した。
「ほら、説明してやれよ。自分とこの信者に」
「……」
ところが、ミーナは口を閉ざしたままだ。
「……アンタが説明しないのなら、俺たちがしてやる」
致し方ないと、リュクレーヌとフランが事件のあらましを説明する。
「この記事に書いてある通りだ。ここに居る皆、このインチキカルトババアに騙されてんだ」
「僕がゴーレムと戦ったのは、ゴーレムが襲ってきたからなんです。そして倒されるふりをして、ネオン新聞社にネタを提供した」
「そして、テレーノ教はネオン新聞社の大型スポンサー。当然逆らえることもなくこいつの言われた通りの記事を書くしかない。世論もこいつの思うがままだよ。そうだよな。ウェスペル編集長」
「え、えぇ……」
ウェスペルに確認を取ると、彼は居心地悪そうに同意した。
つまり、全てを認めたという事だ。
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