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「ルーナエだよ。マスカを作り上げたもう一人の張本人で、ファントムの契約者なら、何かしら手掛かりの一つでも掴んでそうじゃないか?」
ファントム消失への最後の希望と言ってもいい人物はリュクレーヌの弟、ルーナエだった。
彼はファントムとマスカを作り、直接契約し体を乗っ取られた。
きっと彼ならば、ファントムに関する情報を誰よりも知っていてもおかしくないと考えた。
それだけではない。
「それに、お前にその銃を託して俺と引き合わせたのもアイツだ。何かあるはずなんだよ……」
「でも、ルーナエさんの躰はファントムに乗っ取られているから、やっぱりファントムを見つけなきゃ」
「だが、ファントムは行方不明。警察でも見つけられないんじゃあな……それにファントムを見つけたところでルーナエに会えるかは分からないからな」
「えぇ……どうしようもないじゃん」
ルーナエを見つけるためにはファントムを探さなければいけない。だが、ファントムの消息は誰にも分からない。
例えファントムを見つけたとしても、ルーナエに躰を一時的に返すとも思えない。
「そこでだ、ルーナエに関する手掛かりを掴める、とっておきの場所がある」
「場所?」
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