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七月七日
どうやらファントムは僕の願いを叶えるために、マスカというシステムを使うらしい。
マスカは、仮面を使って死後の魂を他人に転生させるもので、開発には僕の協力が必要だという。
友達のお願いだ。
僕は引き受けることにした。
勉強が得意な事が、こんなところで役に立つなんて思っていなかった。
ファントムは鏡の中で随分と喜んでくれていた。
「やっぱり君は最高だ!こんなにいい親友を持ったのは初めてだよ!」と
こんなに感謝されるのも初めてだ。
七月十五日
ファントムに、自分以外に友達はいないのかを聞いた。
「そんなもの居ないよ?人間はほとんどが屑だからね」と答えた
「僕も、屑なの?」と聞き返すと
「ルーナエは違うよ。僕のトモダチだ!」と言ってくれた。
嬉しいな。
ファントムの為にも頑張らなきゃ。
七月十七日
せっかく友達になったんだ。
友達の事はもっとよく知りたい。
ファントムにいろいろ聞いてみた。
好きな食べ物は?
そしたらファントム、なんて言ったと思う?
「全部トップシークレットだよ」なんて、ウィンクしながら言ったんだ。
誕生日には盛大に祝ってあげたかったし、
好きな食べ物があったなら作ってあげたかったなぁ。
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