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リュクレーヌは一度落ち着きを取り戻し、まずはこのルーナエの話を聞くことにした。
曰く、悪魔の胃にそっくりなこの場所はマスカレイドラビリンスという迷宮であった。
では、この迷宮はいったい何処にあるのだろうか。
「次に、この迷宮がどこにあるか。それはあの銃の中だ」
「自分で作った銃の中に迷宮を作ったって事か?」
「僕は自分の魂をこの銃に逃がしたんだ。バックアップみたいなものだね」
「待てよ。じゃあ、さっきまで俺と話していたあのルーナエは!」
ルーナエの魂がここにあるという事は、あのルーナエは偽物で──
「そうだよ。アレはファントムだ。」
やはりだ。二人が最初に疑った悪い予感は当たっていた。
「でもブラーチはファントムじゃないって言っていた。なんで……」
けれども、その予感を確認するためにブラーチに魂を鑑定してもらっていたはずだ。
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