12.コールドムーン

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  ◆   ──あれから、何時間眠ったのだろう。 一体何があったのだろう。たしか、事務所にルーナエさんが来て、 それで、マスカになってと頼まれて、断ろうとしたら、確か── ぼんやりと考えていたはずの意識が覚醒する。 フランの瞳が開けられる。 目の前には、リュクレーヌとよく似た顔の、ルーナエが安心したような表情を見せていた。 「あぁ、フラン目を覚ましたかい?」 「ルーナエさん?ここ……どこ?真っ暗だ」 ルーナエから視線を逸らして辺りを見回す。 しかし、周りには何もない。真っ暗な空間だった。 場所を質しても、ルーナエは人差し指を唇の前に持って来て、秘密だというジェスチャーをする。 「それを教えるのは後だよ。話の続きをしよう」 「話って……僕をマスカにするって事?」
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