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静寂に機械の音がする。発信装置だ。遠隔で通話ができるための。
リュクレーヌは、顔を上げ、応答する。
「……お?なんだ、ブラーチか。そうか、わかった。ありがとう。クレアにも礼を言っておいてくれ」
声色が徐々に明るくなる。
「ブラーチさんは、なんて?」
「たった今、全てのマスカが動きを止めたんだとさ。作戦は成功だ」
ファントムが討伐できた。つまり、マスカの主となる存在が居なくなった。
マスカはこれ以上、人間を襲う事は無い。人間の魂を喰らう存在は消え去った。
ほっとしたフランは笑顔を零した。
「よかっ……」
言いかけたところで、フランの意識が途切れる。
「おい!フラン!!」
どさ、と鈍い音が響く。
冷たいカーペットの上にフランの体が倒れこんだ。
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