0人が本棚に入れています
本棚に追加
泣きじゃくる私を見かねたのか両親がゆっくりと口を開いた。
「あなたはまだ来ちゃダメ」
「そうだなまだまだ早いな。それにこの場所に長居もよくない」
「でもみんながいないのにどうしたらいいか。」
「ちゃんと見てるからしっかり頑張りな。最後にお兄ちゃんとしっかり話してきな」
話す?私から話せることなんて、ただ私にあるのは兄を殺してしまったという事実だけだよ。
「なぁ顔を上げてくれよ。せっかく会えたのにこれじゃちゃんと話せないだろ?」
兄は困った顔して、でも優しく話してくれた。
「俺は正直さぁもっと生きたかったし、いろんなことをしたかった。だけど俺の命より大切な妹を守れたんだ。だから泣くな、命かけて守った大切な妹の顔を見せてくれよ。」
泣きながら私は顔を上げる。
「おいおい泣くなよ。せっかく会えたのに。だ、台無しにする、、気かよ」
「はは、何が泣くなよ。全力で泣いてんじゃん。」
最初のコメントを投稿しよう!