鬼の目にも涙

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一世一代のプレゼン、もとい告白を前に体に震えが走る この想いが伝わらなかったら きっと課長は離れて行く、そんな予感すらしていた それもあって極度の緊張で武者震いが止まらない 緊張を和らげようと無理矢理にでも深呼吸を繰り返し 目の前の課長を見据える 「最初は…俺、課長の事が苦手でした。大きい声で怒る姿は本当に鬼のように怖くて… でも仕事はめちゃくちゃ出来て、怖いけど尊敬もしていたし…」 俺が出来る事は 嘘偽り無く全部を曝け出す、それだけ 「そんなバリバリに仕事をこなす課長が、仕事以外は全く何も出来ないのも本当に驚きました。 でも1番驚いたのは…お酒入って酔ったデロデロの姿にギャップと言うか衝撃を受けて、しかも積極的に俺に縋り付いてくるエロさ満載に、何度葛藤した事か…」 「は?なに、エロ?」 「それからいつの間にか、課長を目で追う事が多くなっていて… 仕事では怒鳴ったりしているのは、あれはわざと悪者を買って出ていたんですよね。 それも分かって、課長の指摘を受け入れてきちんと直せば、褒めてくれるのも好きだし、どんなに忙しくても分からない事があれば、きちんと時間を取って丁寧に教えてくれる所も胸キュンで… 胸キュンと言えば口いっぱいにご飯を入れて美味しそうに食べる所や、仕事以外は髪の毛を下ろしてて幼く見える所に萌えたり、普段キツい目つきがお酒飲むと色っぽくなるのも素敵だし、俺が触ると擦り寄ってくる猫みたいな所も鼻血出そう…」 「お、おい…」 「それに気持ち良い事は好きですよね。 酔っ払って素直にデレる所は、ホント可愛い過ぎです。 鍛えたガッシリしたムキムキの体はどこ触っても反応が良いのでずっと触っていたいし、あと最初は声を抑えて我慢しているのに、最後の方はキスをせがむ姿も堪らないです。 乳首触れば課長の腰が自然と動くのもエロ可愛いくて、だから嫌だと言われても止まらなくなるし、もっと気持ち良くさせたいと俺が思うのは課長だけだし、課長からも求められるとドキドキしてー…」 「ぐぁあああッさ、佐和ッ、も、もういいッもう喋んなッ」 「え?いえ、まだこれからー…」 「その口、もぎ取るぞッ」 (や、やや、ヤバいッ)  途中から興奮して、あらぬ方向に舵を切ってしまった まだ言い足りない と言うよりまだ核心を話していない ここで終わったらただ単に課長のエロさしか伝わってない
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