鬼の目にも涙

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課長に抱きつき涙腺が崩壊して大号泣する事、数十分 やっと収まり落ち着いた頃、それを待っていたかのように 「佐和、大丈夫か?」 課長が声を掛けてくれた ゆっくりと課長から体を離すと優しい笑顔が目の前にある ぐしゃぐしゃになった顔はきっと情け無いぐらい酷いだろう 「は、はい…すみません、もう大丈夫です」 久しぶりに泣き過ぎて、軽い頭痛と羞恥心が襲う でもそれ以上に暖かい気持ちに包まれている 好きな人に『好きだ』と言われるのがこんなにも嬉しいとは思いもよらなかった 「くくっ、年甲斐もなくお互い…泣いちまったな」 「はい、ですね…くっ、ハハッ」 笑顔の課長を見ると自然と俺も笑っていた 「ああ、そうだ佐和……俺が酔っ払っている時に何したって?」 「え?」 「酔っている俺はデレたのか?」 「えーと…いや、それは〜…」 「言ってみろ。時効だろうが」 穏やかに微笑む課長 子供をあやす様に頭を撫でられて、その気持ち良さにまた課長の肩に頭を寄せる 「は、はい…酔っている課長にキスしました…そのあと舌も挿れて、積極的に絡めてくる課長の舌が柔らかくて…」 「ほ、ほぉ……で?」 「それで…その課長の硬くなったのを手扱きしたり、あと咥えて舐めったりすると、すっごく気持ち良さそうに喘いで、今みたいに俺の頭撫でてくれたんです。 俺、めちゃくちゃ嬉しくなって、だから男でも気持ち良くなるって言う前立腺があるって調べていたんで、お尻に指を挿れて解したら、『気持ちいい』『もっと』って課長が…」 「ッ、は?なに俺が、か?」 「はい、なのでそのまま指でイかせて、課長がイき終わった後も弄り続けて… お尻でイく良さを体に覚えさせようと俺、頑張りました」 「人の体なに開発してくれたんだお前はぁあッ」 「あだぁああッ、ちょっ、え?じ、時効ですよね?」 「んな訳あるかぁああッ」 頭には激痛が走り 痛さで床に蹲る俺を見下ろす仁王立ちした真っ赤に染まった鬼のような課長に それから2時間説教される事に… ■■■■■■■■■■■■ やっと、やっと晴れて両想い! でもなんか台無しですね。笑
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