2人が本棚に入れています
本棚に追加
「やい、チビ助!」
あの頃より低く、大人の声になった康平くんのいつもの台詞に、わたしははっとして我に返った。大人になってもあのニタニタ笑う顔は変わらない。
「もー、だから、そのチビ助って言うのやめてよ」
わたしは眉間にしわを寄せた。
「詩歩が一八歳になってもチビだからだよ!」
確かに。
高校三年で背の順だと前から三番目であるのは事実だ。
「身長には恵まれなかったけど、歌の才能があるからいいの!」
最初のコメントを投稿しよう!