23/27
前へ
/88ページ
次へ
「俺、川檜垣に改名したほうがいいのかな」  まだ間違える?とかすかに眉を寄せて、それでもクスクスと笑ってくれた。 「だって慣れが……。それに関しては、そんなに……私は悪くないと思う」  ……あんまり。たぶん。 「じゃもう、いっそのこと名前で呼んで? 」  名前、って―― 「し……柊一郎(しゅういちろう)、さん? ひぇ……」  名前呼びしただけで一気に脈拍上昇。 見る間に顔面が茹で上がり、思わず頬を覆い隠した。  うわ、ダメだこれ。照れる!  上出来、とばかりに満足そうに頭を撫でられた。
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!

174人が本棚に入れています
本棚に追加