168人が本棚に入れています
本棚に追加
/88ページ
「書道教室の先生してた人でね、俺の師でもある。一目惚れした父が、通いつめてようやく口説き落としたんだって」
「うわ……すごい」
どうやらいろいろと偏見に満ちた思い込みをしていたようだ。
向こうの世界の人たちもそんな熱烈な恋をするんだ……。
頭の片隅で反省しつつも、顔はすっかり緩んでいた。
「ね? 何も心配いらないよ。結婚することになっても大丈夫」
「けっこ……!? い、いくらなんでも気が早すぎ、では」
穏やかで優しい柊一郎さんはどこへ行ってしまったの?
いや、優しいけど……。
最初のコメントを投稿しよう!