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Side(歩)アルフィア
温かい光に包まれながら天界をさったあと僕は痛みで目覚めた。
目は開けられずとっても狭く暗い場所だった。
早く外に出たくなった。
数分後引っ張られる感じを受けながらなんとか外に出れた。
そうして、僕が赤ん坊として転生したことに気が付き、驚いて思わず泣いてしまった。
「おぎゃ〜おぎゃ〜」
僕としては泣くつもりはなかったけど、赤ちゃんになった反動で感情が激しく動いてしまうようだ。
そうしているうちに、周りから言葉が聞こえた。
なんて言ってるんだろうと思っているととても温かい人に抱かれた。
僕は本能的にこの人が母親だと自覚した。
ずっとこの腕の中にいたい。そう思っていると
「あぁ、かわいい私と旦那様の子。とっても愛してますよ。ねぇ?旦那様。この子の名前はアルフィアにしましょう。」
「そうだな。この子の名前はアルフィアだ。愛しのヴァイオレット、君を死なせたくはないんだ。生きておくれよ………」
と、聞こえてきた。
この会話を聞いて母の命が危ないのだと瞬時に理解した。
そんなの嫌だ!
生きて!また僕を抱き上げて!元気になって!
そう思ったその時僕と母親が淡い光に包まれた。
優しく温かい光だったが、なんとなくその光は自分から出てきたと思った。
そうして、之これが魔力なんだと理解した。
光がなくなり、目をうっすら開けるとぼやけているが先程よりも元気そうな母親の姿が見えた。
僕は嬉しかった。
前回も早くに両親をなくしてしまったが今回もそうなるのかと思った。
だが、元気そうな様子をちゃんとではないが見れたことに、
まだ一緒にいられることに、
神様がつけてくれた能力に感謝した。
だからなのか、僕は思わず声を出してわらってしまった。
「きゃっきゃ」
その声を聞いたのか、はたまた自分と同じように気づいたのか母親はつぶやいた。
「ふふ優しい我が子。助けられてしまったのね?なら私はあなたが危険なとき助けて差し上げます。今は、おやすみ愛しき子。」
その優しい声を聞いて、母が行った通り眠くなってきて、優しく先程よりも力強く感じるその手に抱かれながら僕は心地よい眠りについた。
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