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「あなた、それはダメよ。金庫は垢を入れるところじゃ在りません」
クイーン・クリーンが云いました。クイーンは孔雀の羽根で耳くそをサッと掃いて、黄金の屑籠に落としました。
「あああ、余の宝物が、、、、、、、」
「さあさあ、もう一度、おつむをお乗せに為って。綿毛でクリクリ致しますわ」
「んむむ」
ぐぐぐぐぐ、、、、、、、
キング・ロバーノは静かに寝息を立て始めました。
「この人の垢好きったら、たく」
クイーン・クリーンはお城の窓を開けると、黄金の屑籠を逆さまにしました。
すると、耳くそたちは美しい蝶々に姿を変えて、城下町へ向かって、ひらひらと舞い立ちました。
「この世界が平和でありますように」
クイーン・クリーンは呟くと、優しい眼差しでキング・ロバーノを振り返りました。
(終わり)
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