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握られている腕に痛みが走るくらいに勢いよく引っ張られてしまう陽葵。見慣れた、楓くんとたくさん過ごした安心する自分の家なのにこれから起こることへ恐怖で叫べなくなってしまっていた。
ーーーーーードスっ バサ
引っ張れて連れてこられたのは自分が使っていたベッドであった。いまだに口元しか見えない男に乱暴に投げられると押し倒され組み敷かれる。逃げようと暴れ叩こうとするが両手を押さえ込まれて動けない体勢になってしまった。
「いや!!!いやいやいや
もうやめて!!離して!!」
そうやって暴れる陽葵をみて男はニヤリと笑う。
ビクっ
男はポケットからナイフを取り出して脅してきた。光ナイフにゾッとする陽葵は一気に動けなくなってしまった。頬を伝うナイフの金属質の感覚に怯えてしまう。
怖い・・・どうすればいいの
動けない
「ね、なんで陽葵さんは僕から逃げるの?しかも違う男といちゃついててさ。ここまで我慢できた僕ってすごいでしょ?甘いよね。」
何を言ってるの
誰なの
私しらない
「優しいよ僕は。ずっと陽葵さんとこうしたかったのに受け入れてくれるんでしょ?ね?」
ーーービリビリっ
ナイフで服を切り裂かれて裸が切れた布切れに見え隠れしていく。
「ひっ・・・い、いや
なんで・・・いや」
「ふふふ・・・最高。こんな顔出すの初めてじゃない??陽葵さんは全部僕のなんだからだめだよ簡単にまた開いちゃ。」
どうにかここから逃げ出したい
でも震えてなにもできない・・・
男はいきなりナイフを持つ腕を振り上げる体勢をとり私は死ぬのかなとただただ目を瞑って痛みを恐れるが
ーーーーグサっ
ナイフを陽葵の肩上に刺さる。 その時目の前にきた
相手の腕に陽葵は咄嗟に噛みつく、一瞬びくつく男だがニヤリと笑って動くことはなかった。
「あああああ!最高だね。その顔、キスしたい・・・」
「もうやめて!なんでわたしなの・・・いやっ」
あっあぁぁ僕の大好きな陽葵さん
僕と子供つくろうよ。そうしたら離れられなくなるから。
その後のことはほとんど覚えていない・・・覚えていたくもない。いくら叫んでも届かない、枯れていく声に疲れちゃった。
あの嫌な感覚と気持ち悪い声、臭いも全て嫌。
死んでしまいたい。
いっそ殺して・・・楓くんごめんね。私汚れちゃった・・・
もう会えないよ
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