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薫は事務所の社長と約束をしていた。楓は学生であり保証人謙保護者として契約について話がしたいと呼ばれていた。楓には歌手として挑戦してみたいということは聞いていたこともあり契約内容を確認するために事務所を訪れていた。薫は事務所に訪れると近くを通るスタッフたちが見惚れてしまうくらいのオーラを放っていた。
「はじめまして、わざわざお越しいただいて申し訳ございません。この事務所の社長です。」
「こちらこそ、すみません。」
「話に聞いておりましたが・・・お兄様も素敵な方で。」
「いえいえ、気を使っていただいて。」
「それではお兄様もこの事務所に入っていただいてもいいんですよ?」
「あ、遠慮しときます。
私は一生医師の仕事に尽くすつもりですから。
その分、楓に精一杯サポートしてください。」
部屋を通され挨拶をすると契約の話をされる。大手事務所だからだろうか、かなりの優遇されている条件での契約だったこともあり薫はすごく安心してサインをした。
「お兄さんありがとうございます。」
「こちらこそ、ここまで手厚くしていただいて、ありがとうございます。」
「楓くんは本当に才能があってみんなを惹きつける 力があるんですよ。絶対の自信があって私たちが協力して、しっかりサポートしていきたいと思ってます。その上でなんですがお兄さんにご相談が・・・」
急に深刻そうな声で話し出した。
「楓くんには現在交際している方いますか?私たちは今後売り出していく時に必ず障害になると考えています。最初が肝心なので慎重に身の回りについては整理をしていただく必要があると思っています。そこでお兄さんにご協力いただけないかと思いまして・・・」
「私に何をしてほしいのでしょうか?2人を別れさせろとってことですか?」
「説得をしていただきたいんですよ。」
薫は話を終えて事務所をでた。
説得なんてできないだろうな。多分頑固なやつだから悩ませてるんだろうな。
楓が俺だろうがその点の説得を聞くわけがない
それが障害とも思ってないだろうし
たしかにデビューしてから熱愛報道となると
人気は必ず落ちていく
ファンからのイメージも強いからだろう
将来を考えると現状況は良くないのかな・・・
このことを陽葵は知ってるのだろうか
陽葵だったら、どうしようか悩んでいるのではないのか?精神的にも落ち着いてきたと聞いてるけれど
どうなんだろうか。俺も当分合わない方が良いと
思っていたから会わずにいたが一度会ってみるか。
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