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ーーーーーーー楓くんへ
ちゃんと伝えられないまま
終わりにしたくなくて楓くんに手紙を書くことにしました。
あの日ね、私が気を病んでることを気にしてお兄さんがドライブに連れていってくれたの。楓くんが好きなのに近づけないことが毎日辛くて、でも私なりに努力していたつもりだったんだけど全然うまくいかなくて焦ってたんだ。その時に楓くんがデビューするってことお兄さんから聞いたの。将来のために楓くんと別れた方がいいって言われてね、辛くて泣くのを我慢してたところをお兄さんが励ましてくれたの。でも、弱かった私が悪いの…抱きしめられても断ればよかったんだし。お兄さんにも申し訳なくって、助けてくれただけなのに楓くんともギクシャクしてると思うと辛くて。
お兄さんは、いつでも楓くんの味方だし
幸せになれるようにって考えてくれてる人だから大切にしてね。
私は楓くんといた日々が毎日新鮮で
とても幸せで
これ以上何もいらないって思ってた。
楓くんは幸せだったかな?
おばさんなのに相手してくれた優しい楓くんが大好きで楓くんに出会えて本当に良かった…ありがとう。
これで本当にさようならだね。
私はずっと楓くんが
活躍することを願っています。
ーーーーーー陽葵より
陽葵は書き終えると楓の家のポストにいれた。これで終わりにできるかな。相手の反応もわからないから完全に自己満足だけどね。
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