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司会が開始の合図を送ると静まり返る会場。周りには患者や病院関係者が座って満席になっていた。
「それでは今年度のミニコンサートを開催します。
また、今回はなんと素敵なゲストをお迎えしています。 直々に参加させてほしいと要望があり今回叶うことができました。皆さんの思い出にきっと残るでしょう。それでは登場していただきましょう・・・」
ドキ
ドキ
ーーーーーーーーsugarさんです!!
え?!sugar?
ちょっと!!
きゃーーーー?!本物?
活動やめてるんだよね?
周りの騒ぎ声をかき消すような
足音と共に現れたのは
紛れもないその人だった。
「え・・・楓くん?」
陽葵は状況がよめずに周りの音や声が聞こえなくなっていて、ただただステージに立つ大好きな楓を見つめてしまった。我に帰ると咄嗟に立ち去ろうとする陽葵の腕を掴む薫。
「陽葵・・・楓と向き合ってくれないか。」
「えっ?知っていたんですか?」
「まぁ・・・今の楓をみてほしい。」
そういうとステージをみて黙ってしまう薫。
「ちょっと陽葵おちついて!!というか、無理よね?!sugarが楓くんなの・・・」と興奮する若菜にも座るように言われおとなしく座った陽葵。
だって顔を見るだけで辛いのに
逃げたいよ……薫さん……
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