暗い君

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ーーー休憩室 「おーい!ちょっと、陽葵聞いてる?」 「佐藤さん!大丈夫ですか?さっきからボーとしてますよ!」 ほぼ食べ進められてない弁当を見つめていた私は 2人の声に気づき顔を見上げた。 「あ、ごめん…ちょっと昔を思い出しちゃって」 「本当、どうしたの?陽葵にしては珍しいね」 「俺めっちゃ心配なんですけど…」 2人は私たちでいいなら話聞くけど と言われたけどタイミングじゃないような気がして 迷惑もかけられないと思い遠慮した。 「2人ともありがとう。…さ、ご飯食べよ?」 若菜と後輩は2人で目を合わせて ご飯を食べ始めた。  ゆーちゃんとはあの日から交際を開始し、1年くらいで同棲も初めて「俺、ひーちゃんとのこと本気だから一緒に住もう」なんて言われたっけ そこから付き合い初めて3年目になるんだよね。 周りからはお似合いカップルとか 若菜からももう結婚っ!とも言われて 先のことも考えた時期もあったけど ここ数ヶ月ぽかっとした何かが足りないように感じ始めたの。 一緒に住んでいて2人とも不規則な生活してるから、すれ違いもあるけど休みも被れば色々なところに行ったりもして大喧嘩とかもない。 家事はするのが好きだから私がほとんどやってるけどそれに関して嫌だとは思ったことない、むしろ美味しいと笑顔で食べてくれてるゆーちゃんの顔もみれて嬉しくて、そんな日々を仲良く過ごしてたと思う。 きっかけはここ数ヶ月、私も仕事がバタバタしてて残業も多いのもあったけど ゆーちゃんは週末いつも飲みに行っていて仕事柄朝に終わることがあってもその後飲みに行ってしまうことも多くなってた。元々前から誘いも多いし、人気のある人だからしょうがないかなんて思ってたけど…酔っ払って車で迎えに行くのは私の役割。 私と飲んでも酔っ払うことないくらい強い人なのに どんだけ飲んでるんだろ… ーーー記念日。 盛大なお祝いはしないけどケーキ1つ買ってきてお祝いしてくれるのもすごく嬉しかった。 その日私も定時であがれて、ゆーちゃんも 早く上がれる日だったから どうせなら外食でもいいなぁなんて帰ってきて話そうと思ってたけど夕方過ぎても帰ってくることもなく 「ごめん!ひーちゃん今日夕飯いらない。 友達に誘われちゃって」 なんてメッセージが送られて来るとは思わなくて すごく悲しかった。 今日ばかりは記念日なのに断ってくれても なんていうのもわがままなのかな? 面倒くさい女かなー。 料理をすることも乗り気にならなく、ここにいるとマイナスのことしか考えられないと思い陽葵は車で1時間以上かかるけれど実家に行くことにした。次の日は夜勤のため実家から出勤すればいいと思い準備をして車に乗るが運転してると自然と涙が出てきて 自分にとって結構ショックだったんだなぁと感じた。
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