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夜間飛行
ライブは、大成功だった。
スタッフと軽く打ち上げをして、私はその日の最終便で、次のライブ会場のある県へ飛んだ。
窓外に広がり、遠ざかる街灯りを眺めながら、特別な会場での一夜を思い、胸が熱くなる。
ありがとう 会いに来てくれて
ありがとう 笑顔を向けてくれて
あなたが 私を忘れても
あなたの 側に居なくても
私は ずっと忘れない
私は いつでも側に居る
この身体が やがて世界に 溶け込めば
雨になり 風になり 光になって
最悪な時も 最高の時も
愛を贈り続けよう
あなたへ
子守唄に、歌詞はあった。
けれど、そこには2つの筆跡が混ざっていた。1人じゃない。2人で、一緒に作られたのだ。
満たされた想いで一杯だ。
ずっと贈られていた愛に包まれていると、実感したから。
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