9人が本棚に入れています
本棚に追加
「に、人魚姫!?」
「いえ、確かに私の名前は魚 姫ですが人魚姫ではないですよ?」
そう答える彼女に、俺はハッとして口を抑える。
「す、すみません…初対面なのに」
「…………いえ、大丈夫です」
ニコリと笑う彼女に俺の心臓がどくんと高鳴る。
やっぱり自分が彼女に恋焦がれているのだと実感出来た。
「おにぎりですか?」
隣に腰掛ける彼女がそう聞いてくる。
「え、あ、はい。具は明太子です……」
「ふふっ」
俺が答えると何故か彼女は笑う。
どうしたのだろうか。何か可笑しいことでも言ったか心配になってくる。
そして思わず素っ頓狂な声が出てしまった。
最初のコメントを投稿しよう!