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「こんにちは」
いつもの可愛い声が横で聞こえる。
俺ははっとして彼女に挨拶を返した。
いつものようにお昼ご飯を食べ終え、別れようとしたその時……
「待って!」
俺は彼女の腕を掴んでいた。
そして……
「好きだ、姫のことが。初めて会ったあの日からずっと」
俺は彼女の目を真っ直ぐに見据える。
彼女は当然驚き、大きな瞳をさらに大きく開いていた。
「……」
暫し無言の時間が続き、やがて彼女はいつもの笑みを浮かべ、こう言った。
「嬉しい。私も王子君のこと好き」
その言葉に俺は舞い上がった。
やっと手の届いた幸せを見つけることが出来たのだから。
俺は彼女の両手を握る。
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