中学生からのインタビュー

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中学生からのインタビュー

2020年12月29日  私がこのエッセイを書こうと思い立ったのは、先日中学1年生からインタビューを受けたことに起因します。  私の作品を読んでくださっている方は、もしかしたらなんとなく想像ができていらっしゃるかもしれませんが、私は獣医師という仕事をしています。  いわゆる動物のお医者さんです。  自分で病院を開業して数年が経ちました。  私の細かい生い立ちは今回はまぁいいのですが、その中学生は患者さんの娘さんで将来獣医師になりたいとのことで、冬休みの学校の宿題でインタビューをしたいと頼まれて受けることにしました。  度々、ニュースサイトなどからインタビューの依頼を受けるのですが、私はそれらを全て断ってきています。  恣意的な発言として切り取られても嫌だし、何より病院を宣伝するようで嫌だからです。  でも、将来を考えるお子さんを蔑ろにするわけにはいけません。  診察時間が終わった後にインタビューを受けてみました。  その中で、今の自分の仕事で重要視している項目に順位をつけてくださいとプリントを渡されたのです。 ・仕事への適性 ・給料 ・通勤時間 ・やりがい ・仕事環境 ・人間関係 ・将来性     皆さんはどうお答えになるでしょうか?  私は、 1:やりがい 2:仕事環境 3:仕事への適性 4:人間関係 5:将来性 6:給料 7:通勤時間  と答えました。  その後、獣医師になるために今の私がやらなくてはいけないことはありますか?   との質問でしたが、これはもう疑いようもなく学校の勉強と答えました。  獣医師になるには獣医大学に合格し、獣医師国家試験に合格して大学を卒業しなくてはいけません。  この中で一番大変なのは獣医大学への合格です。  「勉強かーやだなー」とその子は言っていましたが、これから頑張って、未来の獣医師が誕生することを祈ってインタビューを終えました。  なんだか初心に帰ったようで新鮮な気持ちになったので、こんなエッセイの真似事を始めてみました。  今日で私は仕事納め。  経過によっては今日手術をしなくてはいけない子がいたのですが、幸い内科で経過が良くなっていたため、手術納めは昨日でした。  ひとまずお休みですが、慢性疾患の動物の対応は年末年始でも休まずに行っているため、休みらしい休みはありません。  もしこの文を読んでいて、かつ動物を飼ってらっしゃる方にできるアドバイスとしては、この時期は誤食にお気をつけくださいの1点です。  特にお正月料理で使った串などの誤食がとても多い時期です。  特に犬は串を丸呑みしてしまいます。  (かの有名な忠犬ハチ公も死後剖検で胃内に焼き鳥の串が見つかっています)  それでは皆さま良いお年をお迎えくださいませ。
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