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4,000万円
先日開院記念日を迎えました。
私、結構記念日に無頓着なので記念日を数日過ぎてから気がつきました笑
動物病院の開院の話って中々目にすることもないと思うので、そのあたりのお話をちょろちょろっと書いておこうかな。
開院するにあたって何が一番大切かというと、お金です。
なんか前回からお金の話ばかりしてる笑
どれだけ技術や知識があっても、お金がなければ開院できません。
でも勤務医のお給料なんてたかがしれてますので、当然借金をするわけです。
銀行さんや公庫さんとか。
私が借りたのは4,000万円くらい。
初めは超びびりました。
4,000万円の借金って、家のローンとか以外には普通に過ごしていたら抱え込むことないですよね。
それで、私は開院した時は周りの先生に迷惑にならないようにチラシや広告の類は一切出しませんでした。
なので、ひっそりと開院しました笑
当然認知されるはずもないので、中々患者さんは来ません。
ひどい時には5日間来院も電話もない日がありました。
暗黒期ですね今思えば。
さすがにちょっと不安になりましたが、徐々に患者さんが来てくださる様になりました。
今現在もチラシ、広告、看板は出していない隠れ家的動物病院をやっていますが、幸い患者さんに恵まれていて、結構忙しい日々が続いています。
開院にあたって何にお金がかかるかというと主に設備投資です。
レントゲンの機械、超音波検査装置、血液検査装置、麻酔機、無影灯などなど。
初めは安いものとか使って、軌道に乗ったら買い換えることが多いのかな?
ちなみに今うちにある超音波の機械は700万円くらい、麻酔機は250万円くらいです。
割引が入ってこの値段ですから定価はもっと高いです。
麻酔モニターとかも100万円とかしますからね、高いですよねぇ本当。
あとは意外なものが高かったりします。
動物に入ってもらうケージです。
あれ、想像以上に高いんですよ。びっくりします。
あとは結構大変なのがスタッフの確保です。
どこの業界でもそうだと思うんですが、一緒に働いてくれるスタッフを見極めるのって本当に大変です。
獣医師としてはプロでも経営者としては初心者なわけですから、労務条件とかも勉強しなくちゃいけないし、これはこれからも勉強していかなければいけないなと思っているところです。
あとは周りの動物病院との関係性も結構難しいです。
とりあえず挨拶周りをしなくちゃと思って、近くの病院に電話したら、めちゃくちゃキレられてこともあります笑
相手からしたらライバルが増えるのは面白くないでしょうし、しかたないですよね。
でも、私は動物医療は地域が作って行くものだとも思っていますので、なるべく周りの病院とはいい関係を作れる様に努力しています。
獣医師さんにも得意不得意がありますし、信頼して紹介できる先生を知っておくことは患者さんのためになると信じているからです。
あ、あとは口コミサイト。
私はもともと口コミサイトを信じていませんが、開院してからより信じなくなりました。
だってお金を出すといい口コミを書きますよとか営業してくるんですよ。
そんなこと有り得ないですよね。
当然断りました。
病院を探すのは中々大変だと思います。
仲のいい散歩仲間から紹介されても、結局は人によって合う合わないがありますよね。
ですから私は色々な病院にとりあえず行ってみて、自分に合う病院を探してみることをお勧めしています。
開院をして、一番勤務医時代と違うなと感じたのは、ダイレクトに腕が試されることです。
勤務医時代は結局は院長が築いてきた病院の歴史の元で診察をさせてもらっているわけで、きっと自分の腕は何割か増しで評価されている状態です。
開院するとその後ろ盾はないわけですので、ゼロから信頼関係を築いていかなければなりません。
大変でしたけど、患者さんが定着してくださるのは自分の力量が認められたということでとても嬉しいですし、すごくやりがいがあります。
そんなわけで開院について本当に触りだけ書いてみました。
今日も読んでくださってありがとうございました。
2021年9月16日 ファミマのスフレプリン美味しいですよね
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