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香り ①
「それより雅樹の方こそどうしたんだ。今日、部活で遅くなるって言ってたじゃないか…」
雅樹の帰りが遅い日を狙って、太一と幸樹兄さんに会ったのに、もしこの2人と雅樹が鉢合わせでもしたら、お終いだ。
「ああ、それ?それは智樹から少しだけどフェロモンの香りがしてて…。心配になって帰ってきたんけど、家に帰っても智樹いないから、何かあったんじゃねーかって、すごく心配したんだぜ」
雅樹はより智樹を抱きしめる。
そういえば、もうすぐヒート期か…
「心配してくれて、ありがとう。でもまだ微力だから薬効くと思うし、大丈夫」
智樹が雅樹から離れようとすると、
「なんで智樹から、幸樹兄さんの香水の匂いがすんだよ…」
雅樹が智樹の首元からする香水の匂いを嗅いでいた。
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