【余談】ネトゲ時代でのモテ期

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【余談】ネトゲ時代でのモテ期

ソシャゲ全盛の昨今、PCネトゲは廃れてしまいましたが、ネット社会経験が、僕の人格形成に大きな影響を与えたのは間違いない。 前話の通り、僕は高校中退までして夢に生き急いだ為、社会に出ても世間知らず、随分損をしてきたと思います。 定番の新聞配達からバイトを始め、そこでも苦渋を味わい斬り捨てられました。 就職氷河期で、バイトですら競争率も高く、安い時給を少しでもマシにする深夜コンビニ店員、土木作業など肉体労働、自分に不向きな無理が祟って、体を壊してもケアしてもらえない。 夢を叶える為の創作活動の時間を確保する為に、働く時間を減らし、最低限度の収入で生きる為の節約術、食費・娯楽費用も限界まで削ってました。 身体を壊したのは、無理な仕事の所為だけではなかったのでしょう。 そんな僕がネトゲにハマッたのは、20代後半からでした。 今のソシャゲと違い、チャットで話しながら、パーティを組んだり、ギルドで話したり。 その時、僕は、社会人として当然【私】を一人称とし、丁寧な口調。 相手にも必ず【〇〇さん】と敬称を付けます。 「ネットで年齢は関係ない」なんて言う人もいますが、そんな事はありません。 逆に、相手が年上なのか、年下なのかも分からず、初対面から馴れ馴れしかったり、ゲーム内での強さでマウントを取って偉そうにするのは、やはり社会人として異常だと僕は思います。 僕は、ゲームは得意分野なので、コツをつかむのも早く、ゲーム内での成長も早い。 まだ若かったので知識の吸収も早く、自然とそのゲームに詳しくなる。 当時の僕は【宮野蹴鞠】ではない名前で、たくさんのネトゲで伝説を残してきたと自負してます。 「〇〇ってゲームの〇〇さんって、あの無課金最強の人でしょ?」くらいはねw 右も左も分からない初心者の手助け、フレンドやギルメンの救援。 個人的に仲良くなれば、素材の提供や自分には必要のないレアアイテムのプレゼントもしてました。 【礼儀正しい】【優しい】【紳士的】【強い】【頭がいい】‥‥ゲーム内でのモテ要素としては充分。 リアルでは、残念ながら僕はイケメンではなく、声だけは今のライブ配信でもイケボと言ってもらえる事もある、僕のチャームポイントではありますが、リアルでの恋は、なかなか告白する勇気もなく、告白できてもフラれるのが当たり前でした。 当時のネトゲでは、チャットメインなので、声は武器になりません。 婚約破談の彼女とは、Skypeで直接話してましたけどね。 バイトと夢を追う両立の為、TVゲームをする暇もなくなっていて、お金もない。 そんな時に【基本プレイ無料】のとあるネトゲCMをみて、息抜きに‥‥と思ったらハマッた。 最初のゲームは、結婚システムも無く、エピソード1最終章の実装が近かった。 フレンドを増やしていく中で、自然と狩り効率の良いキャラで、ログイン時間よく重なる人を、よくお誘いして、いつの間にか毎日ペア狩りしてました。 そして、最終章実装直前に、最終章に到達し、僕は使用キャラ別の【最速クリア賞】を獲ったのが、伝説の始まりと言えます。 非常に丁寧な話し方をする方で、僕は、その人に恋してました。 ひとまずゲームはエンディングを迎え、アプデ待ち。 正直レベル上げを続けるのはキツイ。 そこで、僕は彼女を別ゲーに誘いました。 結婚システムのあるゲームを探して‥‥ねw 二人で職業分担を相談して始め、最初の目標は【結婚資金を集める事】w すでに過疎り始めていたゲームで、レベル上げは苦行でした。 そんな中で、同じギルドにも入り‥‥ギルメンの女性キャラから「結婚しない? 指輪はあるよ」と気軽に告白されました。 「心に決めた方がいるので‥‥」と断ってしまいましたが、実はモテ期の始まりだったのかもしれません。 いよいよ、ゲーム内で結婚資金(結婚指輪100万Gだったと思う)が貯まって「前のゲームから、ずっと好きでした。結婚して下さい」と告白。 しかし、まさかの‥‥「お断りします」 一瞬、真っ白になりました。 続く言葉がありました。 「私、男なんです」 その方の名誉の為に言いますが、ネカマではなく、単に女性キャラを使って、社会人として普通に丁寧に話してただけだったんです。 当時、ネカマが男を騙して晒すなんて事もあり、当然、そんな事をする方ではありませんでした。 その後もフレンドとして、別のゲームも一緒にプレイしたりしました。 そして、そのゲームで改めて恋人ができました。 僕より一回りも若い、高校生で、難病を患ってるとの事でした。 声も聞いたことが無く、会った事も無いので断定はできませんが、女性だと思います。 彼女も僕も、ゲームでは、非常にモテる存在でした。 彼女の男友達に僕がヤキモチを焼く事もありましたし、僕は独占欲も強い。 彼女も、僕の女友達に敏感で、異常なくらいヤキモチ焼きでした。 なんせ、元パートナーにもヤキまくりで。 「あの人、中身は男なんだって」 「信じられない、絶対女でしょ!」 他のギルメンとペア狩りをしてた時も 「また浮気してる!」 「いや、この人、ギルドでも自分で男だって言ってる人なんだって」 中身の性別より、名前とキャラの性別の方が、彼女にとっては重要だったのかも知れません。 もちろん、求婚しました。 「結婚はしない」と断られましたが、そんな二人は公認カップル的な存在だったと思うのだけど、横恋慕する男が現れ、泥沼にハマッた。 ある日を境に彼女がログインしなくなり、寂しい日々を送りつつゲームを続けてました。 そんな時に、狩場の独占問題で喧嘩になる事件発生。 喧嘩‥‥それは議論へと変わり、協定を結び、僕が狩場を離れる時は、彼女に「ログアウトするので狩場あけますよ、良かったらどうぞ」と声を掛けたり。 ある日、僕が利用してたSNSで知らない人の足跡に気づきました。 「もしかして‥‥あの足跡、キミじゃない?」 「鋭いなぁ‥‥どんな人か気になったの」 最悪の出会いから、一転、僕達は恋に落ちました。 あと1回クラスアップするまでに、元カノが戻らなければ、求婚しようと。 そして、僕はゲーム内で初めて結婚しました。 新婚生活を満喫する中で、その女性が「リアルで会いたい」と。 遠距離に住んでいて、僕が兵庫県民という事で「USJに一緒に行きたい」と。 彼女は、実はかなり年上で、色々リアルの話も聞いた上で「それでもいいかな?」という言葉に、僕はOKしました。 僕は、ちょうど30歳で【魔法使い】だった訳ですが、その泊りがけのデートで、僕は【大魔法使い・賢者】になる資格を失ったんですねw 相手が年上と分かって、僕が甘えを見せたのもありますが、独占欲が強すぎた事が原因でゲーム内離婚されました。 もうひとつ事件がありました。 まさか、ゲーム内結婚の2.3日後に、元カノがログイン!? 「〇〇さんを取られたー」と元カノは泣きました。 入院してたそうです。 待てなかった僕が悪いのかも知れません。 そのゲームがサ終して10年くらい過ぎた頃、僕がもう精神障害認定された後でしたが、別ゲーで出会う事もあり、縁のある女性でしたね。 まあ、最終的にゲーム内結婚5回、結婚に至らなかった恋人多数と、恋多き人生でしたが、全部書いたら、とんでもない文章量になるので、この辺にしときますか。 やはり【結婚は人生の墓場】、恋が冷めると僕は相手の女性を幸せにできない男だと痛感してます。 もう恋愛の機会もないとは思ってますが、恋はしたい、結婚はしたくない、というのが本音ですかね。 兎に角、ネットでも、社会人として【礼儀正しい】発言を心がけるのは重要だって事です。
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