一話 始まり

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一話 始まり

「父さん母さんおはよう!」 僕は元気よく朝の挨拶をして朝食の席についた。 今日はとうとう入学式。僕は真新しい制服に袖を通し、寮での生活で必要な物を詰めたトランクを我が家唯一の執事にあずけた。 今日で両親と食事を共にするのは最後になるかもしれ無い…そんな弱気な事を考える自分を僕は心の中で叱咤する。 それは僕の努力次第だろ!と。 そして僕は何時も通りに「いただきます。」と言って食事を始める。 そんな僕を見て父さんと母さんが涙目になりながら「レイス…立派な息子に育って…学園でも元気でやるのよ…」と母さん。 「俺は…レイスは将来お姫様になると思っていたんだがな…まさかこんなイケメンに成るなんて…」と父さん。 そんな二人に「やめてよ二人共、今生の別れって訳じゃ無いんだから…僕は学園でも上手くやるよ。」と僕が答えると、二人は同時にワッと泣き出してしまった… 僕はそんな二人と過ごした家を名残惜しくも覚悟を決めて出ると、馬車に乗せて貰い学園のある王都フィトリアに向った。 これから始まる… 僕、ことレイス・カフィアの奮闘が!
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